『過去問の使い方』の話

受験で成功するためには、過去問題集を解くことは鉄則です。そこで今月は過去問の効果的な使い方を書きます。

一部の人で、過去問を単なる腕試しのためにやるものと思っている人がいるかと思います。確かにその目的もあるかとは思いますが、それはあまりに短絡的な発想です。

高校入試の受験勉強をテキスト中心にせずに、過去問中心で取り組んだという人がたまにいます。おそらくその人は過去問にある問題だけを解いただけで力をつけたり、出た事項のみを暗記していっただけではないはずです。

過去問をやると出題レベルや傾向がつかめます。出題された問題から自分の持っている教材(教科書、単語集、問題集など)を見て類題をやったり、周辺の内容を覚えたりしやすくなります。

例えば数学では、計算や関数や規則性の問題は毎年必ず出題されますが、わからなかった問題は解説をじっくり読んでおき、解き方の着眼点を覚えておく。そして似た問題や同レベルの問題を自分の持っている教材から探してやってみる。

また社会では、ある地域のある産業が出題されたら、その地域の他の産業も覚えておく。また同じような出題パターンで別の地域も出題される可能性はあるとみて、他地域も勉強するといった感じです。つまり過去問で出た内容の周辺関連内容や派生的内容も勉強していくということです。これの利点は、実戦問題中心でやっていく点、また過去問で傾向をつかみ同等レベルをやっていきやすい点、細かすぎる内容、また逆に基礎ばかりをやっていくのではなく、しかもリアリティを感じながらも一種の緊張感も持ちながら勉強をしていけることです。ムダがない学習になるといえます。

また間違ってしまった問題やわからなかった問題は、1か月以内にもう一度やってみるのです。それでもできなかった問題はさらに間を置いて解きましょう。また、場合によっては捨て問題にする判断基準にしてもいいでしょう。

ただ、いえるのは過去問題中心にやっていくといっても、最低限の基礎力は身についていることが条件とはいえます。まあたいていの生徒は1月というこの時期は最低限の基礎力はついているので、大丈夫かと思いますが・・。

また勉強の本道といえるのは、受験テキストで一単元ずつマスターしていくやり方です。でもこの時期は少なくとも全科目の1年分の過去問は目を通しておくのが肝要です。それによって、受験テキストへの取り組み方も変わるでしょう。

残りわずかのこれからの時期、うまく過去問を利用して、実力アップを図り、ぜひ受験を成功させてください!

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